超探偵事件簿 レインコード クリア後感想

今朝がたクリアほやほや君の殴り書き、100年ぶりの感想文。勿論やる予定のある人は回れ右(致命的なネタバレはないので、買うかどうかの参考にはできるかも)。

なお、本当にざっくりしたオススメ度だけを述べるなら、「興味ある人はやっていい」くらいです。好き嫌いの二択だったらちゃんと前者を選べます。

 

良かった点

・まず何より、根幹のストーリーライン、及び作品のテーマがシンプルかつストレートに表現できていて、この点は手放しで褒められる点。この点に関しては、ロンパ無印ぶりくらいの会心作だと思っています。小高がここでコケていなかったことに安心と感動。

・ちょっとあっさりに感じるテキスト量ではあるが、その上でDLCでサイドストーリーを追加する、というのは正しい描き方だと思う。

・際限なく話がデカくなるというか、セカイ系っぽい小高節は健在だったが、この作品に関してはそもそもそれがストーリーの軸だし、呑み込めない話では全くないので良かった。

・やはり小松崎類キャラデの良さというのを再認識。

・モチーフとしてはちょっと周回遅れの感もあるが、サイバーパンクっぽさ+常に雨の降る都市という感じは心地よい。何より、高田サウンドとこれがよく合う。

・女がデカい。

 

良くなかった点

・個人の感想かもしれないが、死に神ちゃんに対する愛着を全く抱けなかったのが一番厳しかった。小高の書くテキストはそこそこスベりがちなのだが、その部分がかなり悪く出てしまっていた気がする。あと、単純に死神という設定、また謎迷宮(=あくまで「ユーマ」の内部で処理される)というシステムの都合上、ずっと孤独感があるのだが、それを埋めるにしてはやはり死に神ちゃんはちょっときつい。もしかしたら僕がもうジジイだからあのノリについていけないというだけかもしれない。

・相変わらず魅力的に作ったキャラクターを適当に退場させている。愛着を持ってない人が消えるのってエンタメとしては別にそんなおもんないので、相変わらず僕とはセンスが合わないなと思った。

・上と関連する点として、デスゲームものだと被害者・加害者双方の情報が多いので人が死ぬことで動く感情があるのだが、今回は推理モノがゆえに事件へのプレイヤーとしての執着心みたいなものを序盤全然持てなくて進めるのが大変だった。まあこれはどちらかというと、推理ものの難しさ、ということかもしれない。そのせいで、1章・2章あたりの話の事件部分の感想が全くない。

・推理デスマッチを筆頭に、謎迷宮ギミックが別段面白くないのはなんとも。俺は推理パートでQTEなんかやりたくない(まだこれはいい)し、頻繁に無駄な移動入力を強いられるのもストレスが強い(これは本当によくない)。

・モブの3Dモデルに特に顕著だが、全体的に3Dに期待するリッチ感に欠ける部分があり、2023年に出すゲームでこれというのはちょっと厳しいぞ、と思わざるを得ない表現ではあった。

・ロードが笑っちゃうくらい遅い。本作の一番ひどいポイント。switchでしか出してないんだからおま環の誹りを受けることもないはずなのだが、マジでどうなってる?

 

総括

ちょいちょい気になる部分、自分には合わない部分はありつつも、シナリオの出来はかなり良く、作品としてのまとまりも適切だと感じた。ただ、それをゲームとして表現する部分でなぜかかなり舌足らずになっている箇所が多くて愛着を持ちづらく、その点においてあまり大手を振って人に勧められるゲームではなかったのが残念。推理アドベンチャーをやりたい人は、まず逆転裁判シリーズをプレイするのがオススメです。